校内でLDX推進チームリーダーを務められている伊藤先生と、藤﨑校長先生にお話を伺いました。

Q. マナビリアをご採用頂いたきっかけや、使ってみてよかったと思う点は何ですか?

私たちの学校は「リーディングDXスクール」「生成AIパイロット校」に指定されており、新しいデジタルドリルを試す機会が多くあったのですが、導入費用や収録されている問題などがネックになりがちでした。そんな中で、明治図書の編集部の方が教材の調査にいらした際に『マナビリア』を紹介いただきました。
マナビリアは紙教材の『よくわかる学習』の採用特典で無料で利用できること、また教科書に対応した問題が出題される点が私たちにとっては大変魅力的でした。去年から利用していましたが、とても使いやすかったので、今年は4教科3学年まで広げて『よくわかる学習』及びマナビリアを活用させていただいています。

Q. どのような場面でマナビリアを活用されていますか?

伊藤先生

普段は『よくわかる学習』を課題として活用し、早く終わった生徒には2周目、3周目の復習としてマナビリアに取り組んでもらっています。一度紙で勉強し、その後は自動採点ができるマナビリアで効率的に繰り返し学習をさせるという使い分けですね。
またテスト前には範囲の総復習用としても生徒に使うように勧めています。特に国語においては授業も定期テストも教科書の文章が基になっているので、やはり教科書に対応した問題に取り組んでこそきちんとした復習ができるんじゃないかなと思いますね。継続採用の一番の理由は国語が教科書対応しているという部分だったかなと。

一度申し込んだ学年・教科の問題は生徒が卒業するまで無料で使える点も大きなメリットでした。1年生からずっと「よくわかる学習」とマナビリアを使っていれば、3年生になっても1年生や2年生の内容を同じ画面から学習できますよね。生徒によっては去年買った紙のワークをなくしてしまうケースもあるのですが、マナビリアならそのような心配は不要なので、3年生が受験前に1,2年生の復習に使うことも出来ますね。

Q. これから先、タブレットやデジタルドリルはどのように活用されていく予定ですか?

マナビリアを授業で活用されている様子

私たちはタブレットはあくまで「文房具の一つ」として捉えており学習・指導内容や校務に応じて教材やツールを使い分けることが重要だと考えています。生成AIやデザインソフトなどの新しい技術やツールについては、学校の教育目標にもある「挑戦」を意識して積極的に取り入れていき、その一方で学習指導においては紙とデジタルを併用していく予定です。

特別イベント「まなび、デジタル、SDGs」を振り返って

また、こちらの学校では2024年9月5日から6日の期間(定期テスト期間)に「まなび、デジタル、SDGs」というイベントにもご参加いただきました。ここからは谷本先生、鈴木先生にも加わって頂き、イベントの感想や生徒たちの反応についてお話を伺いました。

※「まなび、デジタル、SDGs」とは、生徒がマナビリアでの学習を通じて「スター」を獲得し、その成果が開発途上国の子どもたちへの給食寄付につながる期間限定のイベントです(詳しい内容はこちら )。
今回、成田市立西中学校様は合計7,720食分のスターを獲得されましたので、明治図書より開発途上国の子どもたちに寄付させていただきました。

Q. まず、イベント前の状況についてお聞きします。終了時にいただいたアンケートによると、67%の生徒がSDGsを既に知っていたという結果が出ました。学校では、普段からSDGsに関する話題や活動があったのでしょうか?

谷本先生

伊藤先生: SDGsそのものを掲げての全校活動は特にしていませんが、例えば道徳の授業や、各教科書にSDGsが取り上げられていることもあり、生徒たちは自然に触れる機会が多いですね。国語の教材にSDGsの内容が入っていたり、他の教科でも話題にあがったりすることがあります。そのため、日常生活や授業を通じて、子どもたちは既にSDGsを知っているのだと思います。

谷本先生: 学校全体で特別な取り組みをしているわけではないですが、子どもたちがテレビを通じてSDGsの話題に触れていることも影響しているかもしれません。

 

 Q. イベント中に、特に印象的だったエピソードや生徒の反応についてお聞かせください。

伊藤先生: イベント前に見せた開発途上国の子どもたちの生活に関する動画が、生徒たちに大きな影響を与えました。動画を見た後、「アフリカの子どもたちのために」と言って、スターを集めようとする生徒たちが多く見受けられました。

左:鈴木先生、右:明治図書 村田

鈴木先生: 私のクラスのNさんは、「自分のための勉強は苦手だけど、誰かのためになるなら頑張れる」と言って一生懸命取り組んでいました。お兄さんが上の学年にいるので、自宅でも刺激し合ってたみたいです。イベント前日に「明日からだよ」とは生徒に伝えていたので、スター集計の前の日からスタンバイしている子もいたみたいですね(笑)

 

Nさんのイベント後の感想は以下の通りです。
「マナビリアをやるだけで、ご飯を提供できる(協力できる)ということはめったにないので、出来るときにやらないとなという気持ちになった。マナビリアをやることで、ご飯を提供できるし、テスト勉強にもなる!メリットしかない!これを、考えることで、楽しく取り組むことができた。今自分が協力できることなら、なんでも進んで行おうと思う」

鈴木先生: 理科が苦手という生徒がいたんですが、このイベントをきっかけにマナビリアで勉強して、テストでは理科ができるようになったという嬉しい声も聞きました。

伊藤先生: 他の生徒も、始業式でSDGsについて話が出たこともあり、「自分が頑張ることで、誰かのためになるんだ」という意識が芽生えたようです。実際に、そのような気持ちがモチベーションとなり、学習に取り組む姿勢が大きく変わりました。

  

Q. 生徒たちが自分たちでSDGsに関連したポスターを作成する機会も設けましたが、どのような様子でしたか?

伊藤先生:  生徒たちは集中して真剣に取り組んでいました。特に学習図書委員の生徒たちがリーダーシップを発揮し、期限内にしっかりと完成させてくれました。彼らはそれぞれが工夫して、SDGsのメッセージを伝えるために個性豊かなポスターを作り上げていましたね。1番目立ったポスターは、学校全体でも話題になりました。
ポスターを制作する過程で、生徒同士が「このメッセージはどう伝えたらいいかな?」と話し合ったり、SDGsの内容についてより深く考えるきっかけになったようです。

生徒さんがデザインソフトを用いて作成されたポスターの一例

Q. イベント後のアンケートでいただいたご意見や、次回のイベントに向けて改善点などありましたら、ぜひお聞かせください。

左:藤﨑校長先生、右、伊藤先生

藤﨑校長先生: ポスターなど、生徒たちの努力をもっと目に見える形で共有できると、全体の意識も高まると思います。あとは協賛企業さんからのメッセージも見られるところにあると。

伊藤先生: そうですね。ポスターや動画がもっと目立つ形で表示されると、生徒たちのモチベーションをさらに引き上げられると思います。特に、日々の学習成果が誰かのために役立っているという実感を持てる仕組みが強化されると、さらにやる気が出るはずです。

谷本先生: あと具体的にどこの国の子どもたちを支援しているのかがわかると、生徒たちにとっても勉強になるのかなと。

Q. 最後に、イベント全体を通して、生徒たちがどのように成長したと感じましたか?

藤﨑校長先生: 生徒たちは、学びが自分たちだけでなく、世界中の誰かのためにもなるということを実感したと思います。普段の勉強が、ただの成績やテスト対策ではなく、もっと大きな目標につながっていると気づいた瞬間に、彼らの意欲や態度が大きく変わりました。この経験を通じて、勉強することの意義を再認識したようです。

伊藤先生: 勉強が競争や負担ではなく、共通の目標に向かって仲間と協力する場になったのは素晴らしいことだと思います。

藤﨑校長先生: 学校の教育目標として「前へ」というワードを強調しているのですが、今回のような取り組みも含め、生徒たちにも「挑戦する」という意識がついてきているのかなと実感しますね。

イベントに取り組んでいる様子


最後にインタビュアーより

今回のマナビリアSDGsイベントは、生徒たちに学びの楽しさや意義を再確認させるだけでなく、彼らの社会的な意識や共感力を育む貴重な機会となりました。成田市立西中学校様を始め、イベントに参加された学校からは、学習の結果が世界に与える影響について深く考えるきっかけになったという声を多数いただきました。今後も、子どもたちが世界の一員として成長し続けるための学びの機会を提供し続けたいと思います(明治図書 村田・中垣)。

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